思わば思ひ > 6筆目 史跡を訪ねて

庶民の史跡を訪ねて

6筆目 史跡を訪ねて



それは旧市街地の中ほどにありました。
現在は日本人形を商う店として、
その名を残すだけですが、
数十年前までは、文化人の集まるサロンでした。

「ママ、珈琲ひとつ」
コーヒーを注文するや、
入口横の階段を二階へ。
「おう、久しぶりじゃのう」
部屋には幾人もの人。
「最近どおしょーるんのう?」
何の決まった話題・議題があるわけじゃない。
「先週は見んかったがのう。」
ただ、何となく水曜日になると集まってくる。
そして、何かが生まれた。

絵が上手いもの、文才のあるもの
手先が器用なもの、芝居が好きなもの
歌舞音曲に秀でたもの、情熱にあふれたもの・・・

「今度のう、市民劇団やろう思うんじゃ。」
「おお、そりゃあエエのう。」
「へーで、あんた、脚本書いてくれんかのう。」
「面白れえのう。任せとけえ。」
「おみゃあは背景を描けえ。」
「わしゃあ、大道具じゃのう。」
「背景はアレにたのもうで。」

あのサロンはもうありません。
情熱が何かを生み出す場所。
そんな場所が、仲間がほしいです。
共鳴するひと、いませんか。

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