それは旧市街地の中ほどにありました。
現在は日本人形を商う店として、
その名を残すだけですが、
数十年前までは、文化人の集まるサロンでした。
「ママ、珈琲ひとつ」
コーヒーを注文するや、
入口横の階段を二階へ。
「おう、久しぶりじゃのう」
部屋には幾人もの人。
「最近どおしょーるんのう?」
何の決まった話題・議題があるわけじゃない。
「先週は見んかったがのう。」
ただ、何となく水曜日になると集まってくる。
そして、何かが生まれた。
絵が上手いもの、文才のあるもの
手先が器用なもの、芝居が好きなもの
歌舞音曲に秀でたもの、情熱にあふれたもの・・・
「今度のう、市民劇団やろう思うんじゃ。」
「おお、そりゃあエエのう。」
「へーで、あんた、脚本書いてくれんかのう。」
「面白れえのう。任せとけえ。」
「おみゃあは背景を描けえ。」
「わしゃあ、大道具じゃのう。」
「背景はアレにたのもうで。」
あのサロンはもうありません。
情熱が何かを生み出す場所。
そんな場所が、仲間がほしいです。
共鳴するひと、いませんか。
